04-02.第四章その2 Feed

第4章 700万円台注文住宅の建築奮闘記その2

●競合!

四、五年前にも一戸建てを買いたいという衝動にかられたことがありました。
私達夫婦は、その時に知った大本命の工務店に、今度は最初に行きました。ここは、900万円でしっかりした家が建つとチラシに広告を出しており、パンフにもその値段が謳ってありました。

話しをすると、「できるだけ協力しましょう!」と言ってくれました。
まず、絶対譲れない箇所のピックアップです。すると妻が「カウンターキッチン」と第一声を発します。続けて「LDKから2階に上がる階段、1坪バス、1・2階にそれぞれ和室とトイレを一つずつ、それから……」と際限がありません。
「おいおい、まだいうんかい。安く上げなきゃいけないんだぞ!」と私が思っていると、

「1030万円」(解体・外構工事は含むが給排水工事は別途)
そして、「土地が狭いと材料の追加工などかかって900万円では無理です」と言われ、ガックリです。

それでもすぐさまたちなおり、次の土日に大手FC住宅メーカーのモデルハウスを訪問し、1社目の1030万円の見積もり書を見せる、

「この工務店は現在1030万円だが、もう少し検討して1000万円以下にすると言ってますが、御社はいくらぐらいで家を建てられますか?」ときりだしたのです。


●今回は大手FC住宅メーカー

2軒目はローコスト住宅で有名なFC住宅メーカーのAホームに見積もりを依頼しました。
そこは当時、モデルルームの改装中であり、中を見ることはできませんでした。

「できるだけお客様の意向に添うよう、努力します。改装中で通常より安くできますし」と言われ、数日待っていると、

「坪29万円の○○シリーズでしたら、税込み1030万円で給排水工事・解体・外構工事を含みます」と返事がきました。

やはり値段を合わせてきたか、この手のやり方は車の値引きと大体同じなんだと痛感しました。でも、好感触なので検討すると伝えて保留にしました。

決まっている坪数より極端に狭いとグンと坪単価が上がるはずの大手FC住宅メーカーの頑張りが、結構嬉しかったのです。


●3軒目は新聞のチラシの工務店

土曜日の新聞のチラシで、埼玉に本社があるFC住宅メーカーBホームの代理店の『坪24万8千円と29万8千円で建てます!』を発見。早速、電話して、見積もりに必要な資料をFAXで送りました。

数日後、FAXが送られてきて、坪29万8千円で税抜き1000万円の見積もりでした。これには、設計料・申請書類発行費は別途とありました。1000万円の税込みだと単純に1050万円、インターネットで見るとだいたい設計料は50万円かかるとあります。

申請書類費はいったいどれくらいかかるのだろうと、とりあえず交渉してみると、
「仕様を24万8千円にするとかなりグレードが下がります。ですから、ペアガラスをLDKだけにしたらどうですか、勝手口を削っては、2階のトイレを削っては?」と、どんどん私たちの欲しいものがなくなっていくので断りました。


●4軒目の建設会社

金額が希望どおりにならず、こちらのプランが満たされないので、どうしようかと思っている時に、地元の産業を支える会社が集まる産業祭りが近くの市で開催されました。

「とりあえず行ってみるか!」と家族で出かけました。
産業祭りには、建設会社や工務店も数社出店しており、そのなかの1社が「コンバット」(ゴキブリ取り器)を配ってるのが、貧乏性の私の目にとまりました。

すぐさま近づき「コンバット」をもらって「税込み1000万円で住める家」の見積もりを依頼しました。
その建築会社の担当者の「いけるんじゃないの?」という言葉に期待して、土地の図面と他社の見積もりを渡して帰りました。


●結果が届きました

次の日から、1000万円を切るかどうかが気になって、眠れませんでした。
それまでに見積もってもらった3社からは、その間も電話が結構ありました。
私は3社の中では大手FC住宅メーカーがいいと思い、4軒目の建設会社が期待はずれだったら、決めようと思っていました。

数日後自宅の電話が鳴り、ぼそぼそ、設計の方が何か言ってます。
「宮本……です……けど……」
「すみません。もうちょっと大きな声でお願いします」
「は……い……。宮本……で……すけ……ど……。1000……万円でおう……けしま……すけど……」
「エッ?もう1度。よく聞こえませんでした」
「はい。宮本ですけど1000万円でやります……」
(油断は禁物!)
「税込みですか?別途費用の申請書類費用・設計料・解体・給排水工事・外構工事まで含んで1000万円ですよね!住める状態までやっていただいて1000万円ですよね。これ以上は出さなくていいですよね」
「はい」
やった!




●よい不動産屋を選びましょう

今回、私たちの条件は、左記のように、かなり悪いものでした。
◎バブル期の狭いファミリータイプのマンションを所有
◎マンションは自己管理で3階建ての変形3DK
◎マンションは駅から徒歩圏外でバス便
◎高額の車のローンがあり、しかも購入して間もない

しかし、よい不動産屋さんと巡り合えたため、マンションは売れませんでしたが、不動産屋さんに買い取っていただきました。

私たちは数十軒の不動産屋さんを回り、ほとんどは悪条件のため、門前払いに近い状態でした(ひどい業者はお茶も入れてくれない)。
案内された物件を断ると「なんで買えねえんだ!コラッ!」と脅してくる暴力団まがいの業者もいました。
それでも、条件が悪い人は足を動かし、たくさん訪問し、挫けず・あきらめず、よい不動産屋さんを見つけてください!

【ポイント】
①買い取りできる対応のよい不動産屋さん。
②建築条件付きでも、不動産屋さんが紹介してくれた建築会社の値段が高かったら、快く自分で見つけてくださいと言えるような、サービスのよい不動産屋さん(頼めば結構、可能だと周囲からは聞いています。)
③買い取り業者さん・土地の売主さんの引渡し期限をこちらの都合に合わせてくれたりできる融通の利く不動産屋さん。


●ついに契約

私はとりあえず、大手ハウスメーカーにその見積書を見せ、同じ仕様で行けるのか、打診しました。担当者は本部に持ち帰り協議してくれましたが、結果は、やはり無理とのことでした。私はすぐさま、業者決定の結果を不動産屋に報告(オーバーローンを組んで銀行探しをしてもらっているため)。

「すごく安い業者を見つけましたね。でも、手抜きをされないよう細かいチェックが大切です」と言われました。
当然、そのとおりです。破格の値段でも、二度と買えるかどうかわからない大きな買い物なのですから。
毎日でも見に行きたいくらいの気持ちです。



9月14日。ついに契約!
頻繁に広告しているFC住宅メーカーの坪29万8千円にはベランダやシャッターなどは入ってません。
それを付けると高い金額を請求してきます。そのへんをよく理解していないと「金額が違う!」となりますのでご注意下さい。

チラシやパンフレット類は、金額などが表示されている大きな活字の部分だけでなく、付帯条件などが記載されている細かい活字の部分も必ず目を通しましょう。あなたがしっかりしなければ、安い家は建ちません。
請負契約時にはどこかに抜けがないか繰り返しチェックしましょう。